2024/07/30

【岡山県】[春休み旅]井笠鉄道(笠岡〜北川〜矢掛)

5/27(月)、春休み旅04日目

岡山のディープな旅は続きます。

朝起きて窓の外を見ると、警察車両にたくさんの人が次々と乗り込んでいく・・・?
なんと同じ宿にこんなにたくさんの受刑者たちが泊まっていたのか!?

 


いや、天皇陛下の訪問で全国から集まっていた警察の方々ですね。失礼しました(笑)

さて、この日は朝9時に村上さんを迎えに行き、岡山から再び西走。やってきたのはこちら。

笠岡駅です。

・・・って、村上さん?

何やってるんですか、村上さん??

そう・・・我々のお目当てはこの屋根を支える柱です。

双頭レール」と呼ばれる、明治の鉄道初期に使われた貴重なレールなんです。

ここでは他にもさまざまなレールが使われているのですが、村上さんが調べていたのはその刻印。その記載からメーカーや製造年などが分かります。

BV&Coはボルコウ・ボーン(Bolckow Vaughan)社製の証。

続いてこちらは1907 Ⅶとあるので1907年7月製。一番下のマークは・・・おっ、八幡製鉄所だ!お茶の水橋で出土した都電(東京市電)レールにも同じマークがありました(お茶の水橋都電レール保存会のレポートはこちら)。

ウニオン(union)はドイツの会社です。製造年は・・・もう分かりますよね。

駅の外の柵にもさりげなく古レールが使われていました。
・・・でもちょっと細い。軽便サイズだ。

という訳で、今日の主役は井笠鉄道。東の駿遠線と並び称される、軽便界の横綱です。

笠岡駅前の高架下に、当時の車両が保存・展示されています。







井笠鉄道の歴史です。井笠鉄道跡を利用して開業した井原鉄道も入れてみました。
内  容
1911(明治44)年71井原笠原軽便鉄道設立
1913(大正02)年1117笠原・北川・井原間開業
1915(大正04)年1126井笠鉄道に社名変更
1921(大正10)年1025矢掛線(北川・矢掛間)開業
1925(大正14)年27高屋線(井原・高屋間)開業
1940(昭和15)年11神高鉄道を買収・編入し、神辺線(井原・神辺間)として開業
1967(昭和42)年
514国鉄井原線起工
41神辺線・矢掛線を廃止、敷地は日本鉄道建設公団へ売却
1971(昭和46)年41本線を廃止、敷地は日本鉄道建設公団へ売却
1980(昭和55)年国鉄井原線建設中止決定
1986(昭和61)年井原鉄道設立
1999(平成11)年111井原線(総社・清音・神辺間)開業

駅前のお店で腹ごしらえ。美味しかった!

近くの跨線橋から駅方面。左の駐車場が井笠鉄道の廃線跡です。

反対方向。廃線跡は山陽本線から分かれ右にカーブしていきます。

跨線橋を降りて振り返ってみました。

廃線跡を先に進みます。隅田川を渡る橋の下には橋脚らしき跡。

続いて小さな交差点。昔は踏切だったのかも。・・・で、写真の左下に注目。

こんなところにも古レールが!

当時の風情がよく残っている廃線跡です。

懐かしい感じ。

境界杭がありました。

廃線跡とは関係ありませんが、京都ではよく見かける「いけず石」。本来は壁に自動車が接触しないよう邪魔(いけず)をするために置く石なのですが・・・そのいけず石が自ら壁を破壊しちゃってました(笑)

ここでちょっとワープ。新山駅跡にやってきました。

ここに来た目的は、併設の井笠鉄道記念館でしか買えない、レールの切れ端を使ったおみやげ・・・と思ったら、まさかの休館日orz

でも、館外の展示はバッチリ楽しめました。

中でもドイツ・コッペル社製の機関車と転車台は迫力満点!




続いて北川駅跡。

ここは本線と矢掛線の分岐点となるターミナル。

ここだけ車幅の何倍もある広い歩道の形が当時の地形を彷彿とさせます。

北川駅から矢掛線へ。昔と今の地図を比べます。地図上の赤いポインターの南側にご注目。
 

なんと、畑のど真ん中にこんもりと築堤が残されています!

そしてその先はカーブしながら高度を上げ・・・


川を渡ります。橋台部分が河岸から飛び出しているのがよく分かりますね。

川を渡ってからは、現在の井原鉄道と交錯するところがいくつか見られます。ぐぐーっとカーブして・・・

井原鉄道の築堤にズボッ!

こちらは、ゲレンデを挟んで左が現役の井原鉄道の高架、右が旧井笠鉄道の廃線跡の路盤。


盗撮されてました(笑)
 

そして終点・矢掛駅に到着。現在の井原鉄道の矢掛駅とは少し離れています。



これもレールかな?ドイツのブルバッハ社製。

給水塔も。なんだか絵になるなぁ。

帰りは倉敷に寄り道。おしゃれなカフェではありません。整骨院です。

やっと河本先生にお会いすることができました。お仕事中ありがとうございました!

岡山市内へ戻り、村上さんともここでお別れ。2日間に渡り、ディープなディープな探索ツアー、本当にありがとうございました!

この日は宝塚の実家へ。まだまだ旅は続きます。

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