3月21日から25日までの5日間、帰省ついでに長男との男ふたり旅に出かけ、四国と尾道を巡ってきました。
男ふたり旅・・・ではありますが、
長男は鉄ヲタ、父はカーキチ。
長男は乗り鉄、父は廃線鉄。
という訳で、日中はほぼ別行動(笑)。
父は愛車を駆り、合計4カ所の廃線跡を探検してきました。
まずは最終日に訪ねた尾道鉄道の廃線跡から。尾道鉄道は尾道駅と北部の御調町の市(いち)駅を結ぶ路線。1957(昭和32)年には途中の石畦(いしぐろ)から市まで、そして1964(昭和39)年には残る尾道・石畦間がそれぞれ廃止されました。
実は尾道と御調にはそれぞれ妻の親戚が住んでいて、我が家には馴染みのある地域です。この日も尾道のお宅に泊めていただいたのですが、ここに有名な廃線跡があるとはこの日の朝まで知りませんでした。分かっていたらいろいろお話も伺えたかと・・・。
朝、青春18きっぷを買い与えてさっそく長男を放流(笑)。
以下、掲載している航空写真は全部で18枚。最後の18枚目を除き、全て1961年と現在のものを重ねています。
航空写真①
路線は尾道駅を出発して西走したのち北に90度方向転換します。そのあたりには開業当時の起点だった西尾道駅がありました。
航空写真①の真ん中には大きなショッピングセンターとその駐車場が写っていますが、残念ながら閉店していました。下の写真は西から撮影したものですが、線路跡はこの中を通り抜け北上します。ちなみに奥の山の上に移っているのはお城「風」の建物。今は廃墟となっています。
アルゾ尾道店の周辺をアップしたところ。
駐車場の南に小さな建物が見えます(現在は撤去され空き地となっています)。
下の写真は上の航空写真を西(左側)から見たところ。画面中央の細長い土地(航空写真に写っている建物があったところ)が旧路面と思われます。その右、川を渡るところに橋脚が見えています。
線路は川沿いに北上していましたが、いまはスーパーの建物が建っています。
航空写真④
左下に見える大池のほとりを右へカーブし始めるあたりには尾道高校下駅がありました。
航空写真⑤
画面最下部に三美園(さんびえん)駅がありました。
航空写真⑥
航空写真⑥
上部1/4付近に見えている広い敷地は中国バスの尾道営業所。ここは以前、尾道鉄道の車庫があったところで、その南には三成(みなり)駅がありました。
下の写真は、航空写真⑦のちょうど真ん中あたりの右カーブで撮影。この辺りは国道と廃線跡がほぼ同じところを走っています。
航空写真⑧
画面右端の橋のあたりに遊亀橋駅、中央やや左の学校の校庭の南あたりには木頃本郷(きごろほんごう)駅がありました。木頃本郷駅周辺は国道からは少し北に外れて走ります。画面真ん中に見える北に伸びる道路は、山陽自動車道・尾道ICの入り口です。
航空写真⑨
左端にある右カーブの途中に石畦(いしぐろ)駅がありました。石畦駅の少し手前(東方)にある「味平」さんでいただいた尾道ラーメン、なんと600円。よくある平打ち麺ではありませんが、うまかった!おすすめです。
石畦駅から先は再び北に進路を向けます。
航空写真⑪
画面下方に2つのトンネルが見えます。どちらも尾道鉄道の隧道を流用したものです。1つ目の「木門田ドンネル」は尾道鉄道の第1隧道を拡張して作られています。
そして次は「開ノ木トンネル」。左の小さいトンネルが尾道鉄道の第2隧道です。このトンネルを抜けたところには西校上駅がありました。
航空写真⑫
画面下方に国道から大きく外れ湾曲している箇所があります。ここには本線最大のヤマ場の一つ、第4隧道が残されています。
南側(尾道側)のポータル。きれいな馬蹄形です。
隧道の中。下半分は切石積み、上は煉瓦の長手積み。
そして北側(市側)。
あとで知ったのですが、この隧道、地元ではちょっと有名な心霊スポットだとか・・・。実はここでクルマのスモールランプがなぜかキーを抜いても片方だけ消灯しないという謎のトラブルが発生。単なる不具合であることを祈ります。
隧道の先も小さな川を越えて廃線跡は続きます。
航空写真⑬
路面はさらに北上。廃線跡はほぼ国道が踏襲しています。
航空写真⑭
画面左上で2つのトンネルを越えています。右から第7号隧道、第8号隧道です。現在はそれぞれ国道の畑トンネル、諸原トンネルとして使われています。下の写真は畑トンネル。市側のポータルです。
航空写真⑯
尾道鉄道最大の見どころはこの諸原駅のスイッチバックでしょう。廃線跡は国道を離れ、山に沿って左にカーブし下っていきます。
ただし、この先は私有地(工場)なので進入不可。
工場を抜けた先が諸原駅です。右が尾道側、左が市側。
諸原駅はスイッチバックなので行き止まり。
航空写真⑰
山を下り終えると終点の市駅です。現在は中国バスの営業所となっています。
国道はその先で旧山陽道と交差します。この先も延伸が予定されていましたが、残念ながら実現されることはありませんでした。
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